ダチュラな私。

お誘い



「今日はご馳走様でした」

「それさっきも聞いたから」

静まり返った住宅街の中。

私が頭を下げながらそう言うと、一成は呆れたように小さく笑った。


ご飯を食べ終わった後、爽吾君のリクエストでゲームセンターで遊んでいた私達。

最初は少しだけ、と思っていたのだけれど気付いたときには空は橙色に染まっていた。


時間を確認していなかった私も悪いのだけれど、帰宅が予定より遅くなった理由は間違いなく聖羅と一成だ。

二人はずっと、レーシングゲームで競い合っていた。

一応最初のうちは私と爽吾君もそのゲームに参加していたのだけれど。

私はゲームがあまり得意じゃないし、爽吾君は飽きてしまったらしく、私達二人は完全に蚊帳の外だった。
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