ダチュラな私。

「それにしても姉ちゃんの彼氏がこんなにイケメンだとは思わなかったわ!!」

「だよな!俺もビックリした!」

一成に曖昧な笑みを向けていると、後ろからそんな会話が聞こえてきた。

階段の前で騒いでいる二人は、どうやら私と一成の関係を勘違いしているらしい。


「ちょっと。龍斗、龍希……」

「姉ちゃんの彼氏ってことは、俺達の兄ちゃんってことだよな!?」

「だよな!こんなイケメンが兄ちゃんとかマジ自慢出来る!」

誤解をとこうとする私を無視して進む双子の会話は、話がだんだんと大きくなっていき、それに合わせて声は大きくなっていく。

なんとなく、一成はいま呆れたような表情をしているような気がした。


「龍斗、龍希!人の話を聞きなさい!!」

私は羞恥と怒りで顔が熱くなっていくのを感じながら、暴走する二人をとめるために大声でそう叫んだ。
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