ダチュラな私。
「とにかく、爽吾君と一成のところに行かない?二人とも待ちくたびれてると思うよ」
自分の胸を見つめながら何度もため息を吐き出す聖羅にそう声をかける。
聖羅は何かをぶつぶつ呟きながらも、素直に足を進めてくれた。
爽吾君と一成を探しながら歩いている間、加減を知らない太陽は容赦なく私と聖羅に降り注ぐ。
聖羅の白い背中を見つめながら、焼けちゃうな、とぼんやり考えていると。
「おーい、こっちこっち!」
海の家から借りてきたらしいパラソルの下で、跳びはねている爽吾君が視線に入った。
まるでウサギみたいに跳びはねている爽吾君の姿に笑いながら、聖羅についていく。
パラソルの近くまで行くとまだ泳いでもいないのにもうすでにレジャーシートの上に寝転んでいる一成が見えた。