ダチュラな私。
熱
海での遊びは想像以上にハードで、皆でビーチボールで遊んでいたけれど、あまり体力がない私は先に休憩に入ることにした。
海の中でまだ遊んでいる三人はどうやら本気で勝負しているらしい。
さっきまでは多分、私を気遣って遊び程度にしてくれていたのだろう。
聖羅と一成に集中攻撃を受けているらしい爽吾君は、なにかを叫んでいて。
その様子はここで見ているだけでも、充分笑えるものだった。
三人の様子を眺めながら水を飲もうとペットボトルに手を伸ばすと、中身はほとんど空になっていた。
そういえば、三人とも飲み物持って来てないって言ってたな。
辺りを見回すと三〇メートル程後ろに、自動販売機を見つけた。
ついでだから皆の分も買っておこうかな。
そう考えながらカバンの中を探って財布を取り出し、立ち上がったとき。
自分が濡れているパーカーを着たままだということを思い出した。