ダチュラな私。
自動販売機で飲み物は無事に調達出来たけれど、四本のペットボトルは意外と大荷物となってしまった。
ペットボトルだけならば手で持てるけれど、そうすると財布が持てなくなる。
なので私の選択肢は、両手で抱え込むことしか残っていなかった。
自動販売機の前でしゃがみ込んで、ペットボトルを落とさないように抱え込んでいく。
そして最後にペットボトルの上に財布を乗せたあと、ゆっくりと立ち上がった。
落とさないようにしなきゃ。
そう、目の前のことに集中していたのがいけなかったのだろう。
「こんにちはー!」
「ねえねえ、名前なんていうの?」
金色なのか茶色なのか、なんと表現すればいいのかわからない傷んだ髪。
よく日焼けした体に、にやけた顔。
立ち上がった私の隣には、全身で自分の軽さをアピールしているような男が二人、立っていた。