ダチュラな私。

爽吾君は天然だけど聡い人なんだと思う。

だからこそ、私の答えに笑ってくれた。その答えが私の本心だとわかってくれたから。

本当に良い人だな、なんて考えながらお互いに笑みを向けあう。

部屋の中は爽吾君の雰囲気に染まり、とても温かな居心地の良いものになった。


「そうかあ。聖羅か。よろしくな」

そんな居心地の良い空間をぶち壊すように、聞き慣れないイントネーションが鼓膜を揺らした。


爽吾君と目を合わせたまま首を傾げる。

と、同時に部屋のドアが開く音がした。

ドアを背中にして座っている私には、誰が入ってきたのかわからなかったけれど。

目を見開いた爽吾君の表情が部屋に入ってきたのは意外な人物だと物語っていた。


誰なんだろう?

気になりながらもゆっくりと振り返ると。

そこには、なんと言い表せばいいのか悩んでしまうような男の子が立っていた。
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