ダチュラな私。
店先にたくさん並べられたアクセサリー。
まんべんなく視線を向けていると、あるアクセサリーが目に留まった。
ロングタイプのピアス。
三本のシルバーチェーンにスワロフスキーが所々輝いていて、ビーズで作られた花がバランスよく咲いている。
すごく私好みのデザインだけど、私が作っている私のイメージには少し大人っぽい。
もしこれをつけていたら、花らしくない、と言われてしまいそうだ。
いつもはイメージに合わせて子供っぽいモチーフのピアスしかつけていないし。
だけどすごく好きなデザインだし、一人でどこか行くとき用に買おうかな、とピアスとにらめっこしていると。
「なんか欲しいもんあったん?」
いつの間にか買い物を終えていたらしい虎に、横から声をかけられる。
私は驚いてしまい本当は欲しいくせに、首を横にふってしまった。