ダチュラな私。
思わず受け取ったそれは、トリコロールカラーの小さな袋だった。
これで機嫌を直せってことは、これは私にくれるってことなのかな。
でもこれがなんなのか私は知らないし、検討もつかない。
「虎?これなに……」
「ばいばーい!」
中身がなにか聞こうと虎に声をかけると。
虎は大きく手をふりながら、走って帰っていってしまった。
……どうすればいいんだろう?
虎の背中が見えなくなったあとも、私は玄関の前に立ち尽くしていた。
手の中にあるトリコロールカラーの小さな袋をふってみると、なにかがシャラシャラと音をたてた。
音からして金属らしいけれど、それだけでは中身がなにかまではわからない。
とにかく、開けてみよう。
私はとんでもないものが入っていたらどうしよう、と考えながら恐る恐る、袋に貼ってあるテープを剥がしていった。