ダチュラな私。
テーブルの下で、男に掴まれていた手首を摩る。
そこは少し赤くなっていて、捻ったときのような痛みがあったけれど。
「ごめんなさい」
二人がいなければこんなものでは済まなかったのだと思いながら座ったまま頭を下げた。
強くなりたい、と心から思う。
どれだけ強くなっても、男には力では敵わないのかもしれないけれど。
せめて自分の気持ちをはっきりと言えるくらいには強くなりたい。
「悪かったな」
そう思いながら手首に視線を落としていると、一成の声が耳に届く。
なにが悪かったのか私には意味がわからなくて視線を上げると、一成はばつが悪そうな顔をしてそっぽを向いていた。
「そうやな。今日のは目離した俺達も悪かったし。花、手大丈夫か?」
そして虎は苦笑しながら言葉の意味を説明してくれて、そんなことを私に聞いてきた。