ダチュラな私。
だけど、笑いながらどんな言葉を返そうかと考えていると。
「そうや。特に夜なんかは絶対に一人になったらあかん。わかったか?」
虎が念を押すように、鋭くはないけれど真剣な瞳を私へと向けてくる。
そのあまりの真剣さに私は笑っていられなくなってしまい、一成を見ると、一成も虎と同じように真剣な瞳をしていた。
私は、この瞳にすごく弱い。
漆黒のこの瞳で真剣に見つめられると、私は反論することが出来なくなってしまう。
そのことを二人が知っているのか知らないのかは、わからないけれど。
知っていて漆黒の瞳を私に向けているのならば、悔しいな、と思いながらも。
「……しばらく気をつけます」
私はやっぱり反論することが出来ず、素直にそう言うことしか出来なかった。