ダチュラな私。
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週明けの月曜日。
学校の最寄り駅から出ると、駅前のコンビニの前には申し訳なさそうな顔をした聖羅と爽吾君が立っていた。
その理由をすぐに理解した私はいつも通りの笑顔で挨拶をして、三人で駅から徒歩一〇分の学校に向かっているのだけれど。
「花ちゃん本当にごめん!!」
挨拶以降、これしか言わない爽吾君にさすがの私も苦笑しか返せなくなっていた。
爽吾君が謝っている理由はもちろん、一昨日のことで。
あの男が帰ったあと爽吾君は、何回も謝ってくれた。
そのうえ、水浸しの私のために店員さんからタオルを借りてきてくれて、さらには自分が着ていたシャツを貸してくれた。
そのせいで爽吾君はタンクトップ一枚で帰るはめになってしまったのだけれど。
いくら六月になったとはいえ、シャツがなければ私は今頃寝込んでいただろう。