ダチュラな私。

雨音



心配性な二人と約束をして数日。

なんとなく見られているような気はするけれど確証もないし悪意も感じなかったので、私はいつも通りの日々を過ごしていた。


だけどあの二人は聖羅と爽吾君にも話したらしく、今日は久しぶりに三人で駅前のカラオケに行ってきたのだけれど。

「送ってもらっちゃってごめんね」

どこのお姫様なのか、私は家まできっちりと送り届けられてしまった。


帰り道に私の家があるのならまだしも、今日は聖羅と爽吾君がこちらに来てくれたので二人はこれから駅前に戻らなければならない。

爽吾君のバイクで来たから電車に乗る手間はないと言っていたけれど。

空は暗い灰色をしていて、家が見えてきた頃から滴を零し始めていた。

私を送っていなければ雨が降り出す前に帰れたのに、と思うと本当に申し訳なくて俯いてしまった。
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