ダチュラな私。

だけど……こんな偶然ってあるの？

この世で一番再会したくない人間に、また出会ってしまうなんて。


「それがわかってないみたいだからしばらく見張ってたんだけど、君、浮気してるみたいだね。いつも必ず男がいる」

一パーセントも理解出来ない男の言葉。

込み上げてくる吐き気を抑えながらも“見張っていた”という言葉が引っ掛かった。


私はこの男に見張られていたのならば、絶対に気付くだろう。

確かに最近見られている感覚はあったけれど、それは悪意があるものではなかった。

でも、見張っていたことは事実だろう。

だけどそれならばどうやって私に気付かれないように……


「花ちゃんのことはなんでも知ってるからね。僕が見張ってたら気付いちゃうと思ったから、プロに頼んだんだ」

すると頼んでもいないのに、男はとても得意げにその方法を語ってくれた。