ダチュラな私。
一成からその話を聞いた双子は、私が聖羅を追い掛けたんだとすぐに気が付いた。
そして私が家に居ないことや家の様子を、何の気無しに一成に話した瞬間。
面倒臭そうだった一成の声色が、真剣なものに変わったらしい。
一成は双子に私が財布を持って行っているのかだとか、お風呂のお湯はどれくらい溜まっているのかだとか質問をしたあと。
なにも言わずに電話を切った。
双子はなぜ一成がそんなに真剣なのか、わからずにいたらしいけれど。
病院から私が運ばれてきたと連絡がきたとき、その理由がわかったと言っていた。
そしてここからは、警察の人から聞いた話だけど。
一成は電話を切ったあとすぐに虎と家を飛び出して、駅から私の家までの間を走り回ったらしい。
だけどどれだけ探しても私が見付からなくて、警察に行こうかと虎と話していたとき。
空き地の前でサンダルを発見した。