ダチュラな私。
私はこの瞳に、本当に弱い。
特にこんなふうに真剣に見つめられたら、逸らしてしまいたくなる。
でもこの瞳はそんなことを許してくれない。
捕らえられたが最後。
覚悟を決めなければならない。
「……なに?」
今にも震えてしまいそうな緊張した声。
だけど、なんとなく。
なんとなくだけど私はなにを言われるのか、気付いていた。
私が緊張していることに気が付いたのか、虎は少しだけ口元を緩める。
そして。
「俺、花のことが好きや。
俺と付き合ってくれ」
とてもストレートな気持ちを伝えてくれた。
覚悟をしていたとはいえ。
なんとなく、気付いていたとはいえ。
こんなにもストレートな言い方をされるとは思っていなかったので、私は少したじろいでしまった。