ダチュラな私。

「花、告白されて悩むなんて初めてでしょ？いつもすぐに断るのに」

私の問い掛けを待っていたかのような即答に、私は驚いて目を見開いてしまった。

確かに。私は今まで告白されてもすぐに断ってきた。


だけど虎に告白されたときは、すぐに断るだなんて選択肢すらなくて。

気恥ずかしかったし、すごく緊張したけれど、少しだけ嬉しいと感じていた。

それはなぜかというと……私の中に、虎に惹かれる気持ちがあるということだ。


「私は自分の気持ちをごまかしたりせずに、素直に伝えればいいと思うよ」

意識してしまった自分の気持ちに戸惑っていると、優しい聖羅の声が響く。

ごまかしたりせず、素直に。

それは私からすれば、すごく難しいことのように思えたけれど。


「ありがとう」

最高のアドバイスであることは、間違いないと思った。