ダチュラな私。
いつもの派手な服装より、今日の服装のほうが目立っているような気がした。
さすがは虎だな、と思っていると約三〇センチの距離をあけて、虎は私の右隣に座る。
そして虎の右隣には、真っ赤なボストンバッグがおかれた。
「その荷物は?」
なんとなくその答えはわかっているけれど、ボストンバッグを指差してそう問い掛ける。
すると虎は少し困ったように笑い、ボストンバッグをニ、三度叩いた。
「このまま帰ろうと思ってな」
「そうなんだ……」
寂しい、と偽りなく思う。
だけどそれを言葉にするのはなんだか違うような気がして、黙ったままボストンバッグを見つめていると。
「じゃあ聞かせてもらおかな?告白の返事」
虎は体を私のほうへと向けて、本題を投げ掛けてきた。