ダチュラな私。
キスのアト
お母さんにお邪魔しますと伝えて、なぜか天使と今度遊ぶ約束をして、店の奥へと進む。
店内は寒いくらいに涼しくて進んでいくと、あの不思議な香りをすごく強く感じた。
色とりどりの花に心を和ませながらカウンターの奥にある飾り気のないドアを開けると、そこには小さな玄関がある。
いくら許可をもらっているとはいえ、人の家に勝手に入るのは少し気が引けたけど。
私は小さな玄関で靴を揃えて脱いだ。
薄暗くひんやりとした廊下を真っ直ぐ進んで、階段をあがる。
そして私は、階段をあがってすぐ右側にある部屋の前で足をとめた。
二度ほど、大きく深呼吸をする。
目の前には、一成の部屋のドア。
私は勇気を振り絞ってドアをノックした。