ダチュラな私。
「まあ、いいんじゃね?
虎とお前、お似合いだよ」
なにか言わなければ。
そう必死になって声を出そうとしていると、一成の無情な言葉が鼓膜を揺らした。
鼓膜以上に揺らされた心臓に影響されて、涙腺が崩壊しそうになる。
私は唇を噛んでそれを堪えた。
「ほら、早く帰れよ。
いくら俺と虎が従兄弟だからって簡単に男の部屋に来るな。虎が悲しむだろ」
それなのに一成は追い打ちをかけてくる。
……勝手に勘違いして、話を進めて、しかも私の話は聞いてくれない。
そんな一成を見ていると、私はだんだん腹が立ってきた。
それが私の自分勝手な感情だということは、重々承知していたけれど。
「私、虎と付き合ってない!
話くらいちゃんと聞きいてよ!」
私は涙のかわりに、感情を爆発させた。