ダチュラな私。

笑顔を消すと、体から一気に力が抜けた。

さらには窓から差し込む太陽の光がカーテンのおかげで柔らかな光へと変化して、空調によって冷やされた私の体を温めてくれる。

木製の椅子と机も、ほんのりと温かくなっていて調度いい。

完全なるリラックスタイムに入った私は、季節は初夏なのになんだか春みたいだな、とぼんやりと思った。


そうしているとだんだんと眠くなってきて、頬杖を付くと自然と瞼が落ちてくる。

そういえば昨日はあんまり眠れなかったな。

……あの男の言葉を、寝る直前になって思い出してしまったから。

それでイライラしちゃって。

結局、眠れたのは空がうっすらと明るくなり始めた頃だった。


ああ、本当にムカつく。だんだん思い出してきてしまった。せっかく、ほんの少しでも眠れそうだったのに。

くそったれ。

そんな言葉には絶対しないような単語を頭で思い浮かべると同時に、予鈴のチャイムが鳴り響いた。
< 34 / 342 >

この作品をシェア

pagetop