ダチュラな私。
閉じていた瞼を仕方なく開ける。
もう本当に最悪だ。
そんなことを考えながらカバンの中から教科書と筆記用具をとり出して、乱暴に机の上においた。
それにしても……誰も来ないな。
イライラしながらも笑顔をいつでも作れる準備をしながら、ふとそう思う。
いつもは予鈴が鳴ったら二、三人は教室に入ってくるのに。
確かにこの授業、必要出席回数が少ないからもう済ませた人も多いのだろうけど。
私はカバンの中から授業日程表を取り出して、今日が何回目の授業なのかを数えてみた。
一、二、三……今日が四回目の授業か。
確かに必要出席回数が少ない授業は、最初の二回と最後の二回に出席が集中するけれど。
まさか、一人で授業を受けるなんてことには……ならないよね。
この授業の先生、問題当ててくるから多いほうが楽なのに。
私はほんの少し緊張しながら、誰かが教室に入ってくることを願った。