ダチュラな私。
今日、星占いは何位だったっけ?
ニコニコ笑っている二人を見ながら、そんなことを考えていた。
立ち上がったまま動かない私を不思議に思ったのか聖羅が首を傾げる。
爽吾君も不思議そうな目で私を見ていた。
どうやら二人は、あの男が目の前に座っていることに気付いていないらしい。
お願い。お願いだから気付かないで。
だけどそんな私の願いも空しく、ガタリと音をたてながら立ち上がったあの男に、私に固定されていた二人の視線は移ってしまった。
そして二人はその灰色の瞳にあの男を映すと目を大きく見開いて。
一瞬の沈黙の後。
「あんたこないだの!!」
聖羅が行儀悪くあの男を指差しながら、教室中に響くような大声を出した。
だけど男は動揺することなく。
その大声が不快だったのか顰めっ面で、ただ目の前に立つ聖羅を見ていた。