ダチュラな私。
三回目
自宅最寄り駅から一駅。
そこから徒歩で約一〇分。
そんな微妙な距離にある爽吾君の家に呼ばれたのは、今回で三回目だった。
いつもは爽吾君の家から二軒隣にある聖羅の家で遊ぶのに、なぜ今日に限ってわざわざ爽吾君の家に行かなければならないのか。
聖羅からメールが届いたとき少し疑問に思ったけれど、まあ、聖羅の家の都合が悪かったのだろう。
その程度に考えた私はつい三分前、のんきに爽吾君の家のチャイムを鳴らした。
だけど、それが間違いだった。
私は疑問に思ったことを素直に質問するべきだったのだ。
爽吾君はいつもより力の抜けた服装と、灰色ではなく薄茶色の瞳、そしていつも通りの優しい笑顔で出迎えてくれて。
でも、どこか違和感があった。
そして家に上がらせてもらいその原因を突き止められないまま、二階にある爽吾君の部屋に入ったとき。
違和感の原因がすぐに判明した。