ダチュラな私。
だけど私がそう言ったとしても、爽吾君は納得してくれないだろう。
爽吾君は良くも悪くも真っ直ぐだから。
私は覚悟を決めて、頭を下げたままの爽吾君の顔を覗き込むように膝をその場についた。
目の前で揺れる柔らかそうな金色を見つめながら、一つ深呼吸をする。
「爽吾君、頭を上げてよ。
私もう気にしてないから。ねっ?」
そして欺くための笑顔と優しい声色で、私は偽りを言葉にした。
頭を下げたまま視線だけを私に向けてくる爽吾君に、さらに深い笑みを作る。
それに安心したのか、偽ることも欺くことも知らないような満面の笑みで頭を上げた爽吾君は。
「本当にありがとう!花ちゃん!」
とても自然に私をソファまでエスコートしてくれた。