ダチュラな私。
「ごめん。コンビニに行くならなにか飲み物買ってきてほしいんだけど、いいかな?」
聖羅に苦笑を返して、聖羅の手を握ったままの爽吾君にそうお願いする。
二人きりにはなりたくないけれど、別に無視していればいいだけのことだ。
この男もわざわざ私に話しかけてくることはないだろうし。
幸いこの部屋に飲み物はないから、前みたいに水を掛けられる心配はない。
「任しといてよ!
花ちゃんはカフェオレでいいんだよね。ついでにお菓子も買ってくるから」
明るい笑顔で私のお願いをきいてくれる爽吾君。
私の好みをしっかりと覚えてくれていたことに少し驚いたけれど。
こういう爽吾君だからこそ私とは違って、本当の意味での友達が多いのだろう。
「ありがとう」
シンプルな感謝の気持ちを伝えると、その笑顔はさらに明るく輝いた。