ダチュラな私。
封筒の中には一枚の便箋。
そして、私の写真が大量に入っていた。
学校帰りの私、弟達と手を繋いで歩いている私、友達と遊んでいる私……
家にいるとき以外の私の行動が全て、その大量の写真にはおさまっていた。
その写真を見たときは気持ち悪いという感情より、恐怖が上回った。
私の知らない誰かが私を見ているということが怖くて怖くて、写真を放り投げて家中のカーテンを全部閉めたことを今でも鮮明に覚えている。
でもそのときまでは、早く誰かに助けを求めようって考えていた。
自分の力ではこの問題は解決出来ないって、子供ながらに直感していたから。
だけど……
私は結局、そのことを誰にも言えなかった。
見なければいいのに。
見なければよかったのに。
私をずっと見ている人の手がかりになるんじゃないかと思って、封筒に入っていた便箋を読んでしまったから。