ダチュラな私。
書いてあった内容は……言いたくない。
ただ、子供の私にはもちろん、成人した女の人にだって向けていいような言葉ではなかったことだけは間違いない。
当時の私にはその内容を完璧に理解することは出来なかったけれど。
それでもその言葉が“汚いもの”だということだけは、理解出来た。
だから、私は全てを燃やした。
封筒も写真も便箋もビリビリに破って、灰皿の中にマッチを投げ捨てて。
全てを燃やし尽くした。
黒い煙が換気扇に吸い込まれていくさまを、見つめながら。
全てがただの灰になったときは、安堵の涙がこぼれ落ちた。
これでもう、大丈夫だって。
だけど……
本当の恐怖はこの日から始まった。