ダチュラな私。
全てを燃やし尽くした日から、私はとにかく神経を張り詰めていた。
学校の行き帰りも、遊んでいるときも、弟達と歩いているときも、母と買い物をしているときでさえも。
そうしていくうちに、ある視線に気が付いた。悪意があるような、粘っこい視線に。
でも誰がそんな視線を私に向けているのかはわからなくて。だけどこの視線を私に向けている人物があの封筒の主だということだけはわかっていた。
気が付いてからはパン屋さんのウインドウや車用のミラーを使って、その人物を確認しようとしていたんだけど。
そいつを確認することは出来なかった。
もちろん、後ろを振り返ってじっくり確認してみれば見付けることは出来ただろう。
だけど、私にはそんな勇気はなかったんだ。