ダチュラな私。
そして、終わりは突然やってきた。
その日、私は保健の先生と担任の先生に放課後呼び出されたせいで、皆より少しだけ学校を出る時間が遅くなった。
呼び出されている間は一人で帰りたくなくて早く解放してと願っていたけれど、学校を出てみると誰の視線も感じなかったの。
この頃の私はもう感覚で見られているのかいないのか、わかるようになっていたから。
誰の視線も感じないことに違和感はあったけれど、なによりそのことが嬉しくて私はいつもよりゆっくりと通学路を歩く。
ゆっくりと歩いていると、いつもは気付かなかった色々なものが私の視界に入ってきた。
壁の落書き、新しくなっている看板、通学路にある家の犬がふえていること。
とにかくそれは、私にとっては約二ヶ月ぶりの平和な通学路だった。