ダチュラな私。

あのおじいさんには本当に感謝している。

私の気持ちを考えてか、あのあとも特に親しくなることはなかったけれど。

おじいさんが私のことを好き勝手言っている人達に怒っていることを知っていたから。

家族以外に自分の味方をしてくれる人がいるとは思っていなかった私にとっては、涙が出るほど嬉しかった。


「毎日、すごく辛くて悔しかったよ。なんで誰も信じてくれないのかって」

それでも、仲間外れにされて白い目で見られる日々は私にはとても辛かった。

私は悪くないと言えば言うほど、なぜか私が悪いように思われる。


どうすればわかってくれるのか。
そればかりを毎日悩んで悩んで……

「でもね、そのときわかったの。
“そのままの私”は世間では受け入れられにくい人間なんだって」

子供なりに出した結論が、それだった。
< 96 / 342 >

この作品をシェア

pagetop