ダチュラな私。
漆黒の瞳には私を侮蔑するような感情はなく、ただ真っ直ぐな感情だけが表れていて。
それは弱さを軽蔑されると思っていた私にとって、とても意外な反応だった。
「確かに誰かにとっては大したことじゃないのかも知れない。だけどお前にとっては大したことだったんだろ?
それに悪いのはそのストーカーと、嘘を言い触らしてそれを信じた奴らだ。
だから……お前は悪くない」
どう反応すればいいのかわからなくて戸惑っている私をよそに、紡がれた言葉。
真っ直ぐな瞳がそれが慰めでも同情でもなく、本心だと語っているようだった。
それは私の涙腺を刺激するには充分過ぎるもので、だんだんと目頭が熱くなってくる。
だけど、散々ぶざまな自分を見せておいて、今さらだと言われるかもしれないけれど。
涙だけは絶対に見せたくなかった。