【実話】アタシの値段~a period~


車に乗る気になったのか


俺の肩を掠めて歩き出すユキ。




傘もささないままの彼女を追い越して


俺は助手席のドアを開けた。




けれど彼女は
そんな俺を無視し


目にも入らないといった様子で


夜道を歩いて行く。





なんなんだよ…



拒絶される理由の分からない俺は


歯がゆさと苛立ちの混じったため息を一つ吐いて



ひとり


運動席へと乗り込んだ。





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