【実話】アタシの値段~a period~
「部屋はすぐ探すから、決まったら連絡するし、
仕事ならいつでも紹介してやるからな。」
じゃあな、と電話が切れた後、
『ありがとう…』
そう小さく呟いた。
素直になんて
すぐにはなれないけど
いつか面と向かって
言える日が来ればいいな……。
世の中、いい人なんて
そうそう居ないと思ってたけど
悪い人ばかりではないんだと
ここ数日、思うんだ。
アタシが何も見ようとしなかっただけ。
それだけ。