【実話】アタシの値段~a period~
『引くかどうかは隆志次第だけどね。』
苦笑う横顔を見つめながら
俺は首を傾げる。
どうゆう意味だ?
未成年のユキには
部屋なんて借りられないし
本当に一体
どこへ帰っているのだろうか―‥。
男の家
なんかじゃないよな……
ナイと思いながらも
「なぁ、もしあれだったらここに住めばいいよ。」
なんて言ったのは
ほんの少し、
疑う気持ちがあったからかもしれない。
な?と
もうずっとテレビの上に
置きっぱなしだった合鍵を
ユキに渡した。