【実話】アタシの値段~a period~
「ここがお前の家なんだ?」
お前……。
隆志にそう呼ばれるのは嫌いじゃないのに
今はただ、その響きで
隆志の怒りを計り知れる。
『うん。住み始めたのは最近なんだけどね…言い出しづらくて…』
隆志の顔色を伺いながらそう言った。
眉と唇を歪めて笑った隆志は
「そりゃあ言い出しづらいだろうな。男の家だもんな。」
…そう言った。
やっぱり…。
隆志は
アタシと浩介を疑っている。