【実話】アタシの値段~a period~
俺に選択の余地はなかった。
「あぁ、分かった。」
店の場所と名前を聞いてから
「ユキに何かあったわけじゃないから、安心しろよ。」
と言われ
ホッと、吊り上げて居た肩を降ろす。
「いいよ、俺もちょうどアンタに話しがあったんだ。」
そう言うと
「それは楽しみだな。」
じゃあ待ってるから、
と、電話が切れた。
「用事?行ってこいよ。気にすんな。」
少しの間、その場に突っ立って
何から話そうか…と考え込んでいた俺に
同僚がそう言ってくれた。
「あぁ…悪かったな。今度埋め合わせするわ。」
手を合わせて謝る。