【実話】アタシの値段~a period~
もちろん、今更だと言われたよ。
それも
別れてから、しばらくの間
俺が迎えに来るのを待ってた、とも言われた。
もう、後悔以外の何もなかった。
あの時、手放すべきではなかったんだ。
「成功したら迎えに行こうと…」
そう言ったら
「結局、アナタは
拒絶されるのが怖くて逃げたのよ。」
そう言われた。
アイツの言葉は正しかった。
後悔なんて、なんの意味も持たない。
なぁ……
隆志くん。
取り返しのつかないことってあるよな…。
俺も…
いや…俺は
亡くしたことこそないけど
失くしたことはある。
だから……」