【実話】アタシの値段~a period~


一つの魂が、すり減ることなく何度でも再生するというのが本当なら


私の魂は今
何度目の私を生きているのだろう。



例えそれが1度目だろうと、


1000度目だろうと


次の人生は


仮にどんなに醜い生き物に生れようと


今より少しはましだろう。



希望の全てを
次の人生に託して


私は冷たい銀色を左手首に当てがい


ギュッと握った右手に更に力を込めた。




流れる赤色。








あぁ、私にはまだ
赤色の血が通っていたのか‥



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