【実話】アタシの値段~a period~
「お前の゙可愛い゙ってあてになんねぇんだよな。」
そう言いながら
あくびをしたら
ポツリ ポツリと
スーツの肩のあたりに雨があたる音が聞こえ始めた。
雨は1分と経たずに
大降りになった。
「とりあえず、あの店入るぞ!」
先に走り出した同僚を追いかけて
入ったのは
まだ入口だというのに
バカうるさい音楽が聞こえる
クラブだった。
「おい、ここ、クラブじゃねぇかよ。」
騒いだり踊ったり
そんな酒の飲み方は俺の性には合わない。
「まっ、いいじゃん?たまには~」
行こうぜっ
と目を輝かせた同僚が
ピタリと足を止めた。