【実話】アタシの値段~a period~
車道の隅に車を停めた。
懐かしい…。
ここから見える景色も、このコンビニも…
走馬灯のように甦る記憶に、顔がほころんだ。
…そして、歪んだ。
まだ、思い出とは呼べない記憶に
飲まれかけて、俺は歯を食いしばった。
俺は、こんな所で何をしているのだろう。
失ったものが返るわけでも
救われるわけでもないことくらい
分かっているのに…
俺が一番分かっているのに…
痛いほど…