【実話】アタシの値段~a period~




『あ‥18歳‥』


あんなこと、言わなければよかった、と


ひとりぼっちの部屋で、少しだけ後悔した。



――――
――――――――



バスルームを出て


スウェットのトレーナーに袖を通す。



身長は小さいほうじゃない。


そんなアタシの膝あたりまですっぽりと隠すほど


隆志の服は大きかった。



ズボンもはいてみたけど


鏡に映る自分がやけに


子供っぽく見えてやめた。



お父さんの洋服で遊ぶ小学生みたいだった。





お父さんの服で遊んだことなんてなかったけど。



< 57 / 480 >

この作品をシェア

pagetop