【実話】アタシの値段~a period~
『あ‥18歳‥』
あんなこと、言わなければよかった、と
ひとりぼっちの部屋で、少しだけ後悔した。
――――
――――――――
バスルームを出て
スウェットのトレーナーに袖を通す。
身長は小さいほうじゃない。
そんなアタシの膝あたりまですっぽりと隠すほど
隆志の服は大きかった。
ズボンもはいてみたけど
鏡に映る自分がやけに
子供っぽく見えてやめた。
お父さんの洋服で遊ぶ小学生みたいだった。
お父さんの服で遊んだことなんてなかったけど。