天使
その喫茶店には必ずケンちゃんがいてくれた。

私の居てほしいときに

必ずケンちゃんがいた。

ケンちゃんは本当に優しかった。

私の話をしっかりと聞いてくれて

私の話に笑ってくれたり

泣いてくれたりもした。

私・・・本当に嬉しかったよ。

この喫茶店にいる少しの時間

ケンちゃんと話している少しの時間が

私の1日の1番のやすらぎだった。

ケンちゃんと居る時だけは

私が「伊藤真奈美」だということは忘れられた。





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