天使
朝起きたらまず僕は

顔を洗う。

このつまらない現実世界を

生きていこうと自分に渇を入れる。

そのあと

朝ご飯のパンを食べて

家を出て行く。

「ちょっと健太郎!忘れ物!」

母さんの声だ。

時には優しく、時には厳しい

僕の母さん。

多分いい主婦なんだと思う。

「頑張ってこいよ」

僕の父さん。

普通のサラリーマン。

普通の給料で普通の生活ができるのは

父さんのおかげだ。

「ちょっとお母さん、弁当どこ?」

僕の妹の夏美だ。

いわゆるクラスの中心人物が

僕の妹の夏美だ。

スポーツ万能で

クラスのまとめ役。

僕とはまったく正反対・・・。

そうして僕は

伊東真奈美さんの写真集を見て

元気をもらい

ガムをかみながら

つまらない学校に

足を運ぶ・・・。

この時僕は伊東真奈美さんに会えるなんて

僕が100メートルを10秒で走るぐらいに

まったく思っていなかった







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