風のようなキミ
確かに、もう唯を見てるのは嫌だ。彼女じゃない、その理由で口出しはできないから我慢していた。
けど正直限界だ。
「大丈夫よ。」
何が?と思い、杏を見つめると
「私が美月のこと、もっと可愛くしてあげるから。」
「ふーん…って、え?は?」
「そのままの意味よ。もうっ黙ってて。」
と早速化粧品を取りだしてくる杏。
「これで可愛くなって、唯に告白しなさいよ。まあ、あんた元々かわいいから、男子に人気あるじゃん?唯くんもきっとメロメロよ。」
私がメイクしたら、もっとね。と続けた杏。
「別に人気ないし…。」
といじける私。
「あら。この前だって、橋本くんに告られてたじゃない。サッカー部で人気あるのよ?唯くんの次くらいに。」