風のようなキミ
――――



放課後、

彼はアイスが楽しみなのか、とても嬉しそうな顔で


「駅前にできたアイスクリーム屋さんっしょ?みっちゃん、雑誌見ながら行きたい行きたいって言ってたもんね〜。」


いつもはそんなこと言わないのに――そう続け、私達はそこへ足を進めていた。


「い…いいでしょ別に。唯だって言ってたじゃん。俺も食べる〜って。子供みたいにさっ。」

口を尖らせながら言うが、
「だってさ〜みっちゃんと遊ぶのひさびさっしょ?楽しみだったんだもん。……みっちゃんは楽しみじゃなかった?」


そう寂しそうに問いかける君。
そんな声で言われたら、反論できないじゃない…。



うつむきながら、

「……楽しみだったよ。」
と、一言。
呟く程度しか声が出なかったから、聞こえなかったかもしれない。


そう思い、顔を上げると



「〜〜〜ごめん。ちょっとこっち見ないで。」


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