君が君を好きになって。2
「関係なくないから言ってんの」
「関係ない」
「ある」
「…いいけどさ」
白羽は碧に黒板消しを投げかえす。
「良くないよね」
──何も知らないじゃないか。
五時間目の終わり、保健室で話したこと、
その前だって、その前だって。
「保護者気取んな…」
「!な…」
「何も知らないじゃん?憶測だけでそんな偉そうにさ…昔から」
白羽が碧の肩を押す。
ガタン!
机の一つに碧がぶつかる。
膝頭をついたその体勢で、白羽は碧の胸ぐらを掴んだ。
「じゃあ誰がそうさせてるか!碧!分かってんの!?」
ガタン!
白羽の手を押し退けて、今度は彼が教卓にぶつかった。
「俺でしょ?邪魔ならそう言えば良いよ」
「そんなこと聞いてない」
「じゃあ 何!!」
碧が机を蹴る。
ガ、ゴン!
碧の大きな声に白羽は目をそらした。