君が君を好きになって。2
「…」
白羽は、果てしなく気になる場所が斜め後ろにあった。
「何で来てないんだよ…」
其処まで追い詰めてしまったのか?
──ヘコんでんのかな。
メールを確認しても、何も無い。
「綿貫は、発熱だそうで。欠席だな。誰か今日の連絡してくれる奴…」
直ぐ様誰かの手が上がる。
そんなところも羨ましくて。
手は、
挙げなかった。
──熱か…。
「せ、芹沢君」
「小玲」
「今日ピアノ弾く日?」
「あぁ、うん」
「…どうかした?」
「ううん。じゃ放課後ね」
「本当?ありがとう」
菜束は急いでいたのか駆けて行ってしまった。
「言いそびれた…」
何を?
碧が休みだってことを?
碧と喧嘩したってことを?
判らない。