夜の女に恋をした
ＰＩＰＩＰＩＰＩＰＩ♪


そんなときだった。

俺の携帯が鳴ったのは。


はぁ、邪魔された。


「ちょっとゴメン。」


そう言って俺は携帯を開き、ピピピと鳴り続けるウザイ音を止めた。

受信メール　１


誰だと思い開くとそこには慎吾と顔を寄せ合って一緒にいる悠嘉の姿。

周りは居酒屋っぽい感じだ。


そう、慎吾からのメールで写メが添付されていたんだ。


俺は急いで内容を読んだ。


【今地元のツレと飲んでたらキョウカちゃんに会って一緒に飲んでるんだ。お前も来ない？】


・・・・・・え？？

行きたい。


いや・・・行くだろ俺。



「っ・・ゴメン！！今職場の同僚からメール来て、なんかトラブったらしくて行かなきゃ。埋め合わせはするから。」


俺は頭の上で手を合わせ、申し訳ない気持ちを出すために目までしかめた。



「えぇ～・・・まじで言ってんの～？？」


「うん、ちょっ急がなきゃ。」


本当に申し訳ないけど食べかけだった夕食を急いで口の中に入れた。

皿についでくれたものは全部食べてしまう。

それが最低限の礼儀だろうと思って。


まぁ、違う女のとこに行く男が礼儀って言葉を出すのも微妙だけど。


「じゃあ・・・終わったら来て。待ってるから。」


淋しそうに言うえみちゃん。


「わかった。」


守れないかもしれない約束だけどいい加減な言葉を吐き、俺は部屋を出た。

そして走ってたタクシーを止め、街まで行った。
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