夜の女に恋をした
「え、ちょっと待って。家出??」

「そう。だから今街にいるのも見つかったらヤバイの。」


・・・俺にはまだわからない。


「え、実家??」


「ううん、寮。店の。だからヤバイの。」


あぁ、だから休みか。

なるほどね。


って納得してる場合じゃないし。


「なんでまた??」


「う~ん、家で説明するからお願い!!かくまって!!」

さっき俺がえみちゃんにしたときのように手を合わせて目をかしげてる。


これ、放っておくって・・・出来なくないか??


「・・・いいけど。」


そう、俺と一緒に住むんだ。

こんな展開嬉しすぎる。

諦めの悪い奴だって自分でもわかってるけど・・・これはしょうがない!!


「よかった~!!今から行っていい??荷物持ってくる。」


そう言って店の方に向かったから俺も一緒に行った。

歩きながら考えたが、かくまってとかヤバイとか言ってる割に焦ってない。

ほんとか??

そう疑問に感じていた。



地下にある居酒屋に入ると悠嘉が先導してくれた。

客は満員だろう。

店員は俺らが入ってきたのに挨拶1つしやしない。

アタフタと忙しそう。


その中に慎吾を見つけた。

地元のツレって言ってもさすが慎吾。

男2人に女6人。

しかも女に囲まれてめっちゃ顔がほころんでるし。


「おぉ真斗。話聞いたか??いいじゃん、泊めてやれ。」


こいつ酔ってるな。

「そうすることになったけど・・・」


すると慎吾は立ち上がり、俺のそばに来た。
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