昨日の空
またいつものように喫茶店でバイトをしていた。寒い冬の到来だった、外の空気に真美は震え上がった
冬の到来だった、寒いのが苦手な真美にとっては辛いものがあったのだ。
学校、バイト先、趣味、真美の生活は充実していた。毎日が日曜日だったから。バイト先にはようやくピアノが置かれるようになった、ジャズをやってみると結構楽しいんだ、いろいろな曲をカバーしてみた。毎回真美は歌を歌うのが楽しくなってきた、初めは緊張したが慣れてきたら毎回先生の持ってくる曲を楽しみにするようになった。来る度に次はどんな曲をやるのか楽しみにしだした。これが真美とジャズの始めての出会いだった、真美はいつもジャズの話をしてくれるマスターに近づきたい一心だった。
真美のジャズの造詣は深くなっていった、今日は久しぶり晴れた日曜日。
テニスのコートを予約してあったのでテニスをしようと友達と話していた、集合から到着まで30分友達の恵美の紺色のセダンに乗り込み、出発。コートはあらかじめ予約してあったのでついてから着替えをして久しぶりにテニスコートにたった。テニスコートでは子気味よいスマッシュが打てて真美もなんだか気持ちよかった「ずいぶんやってなかったけど腕落ちてないよね」恵美が笑いかけながらそうつぶやいた、3時間もテニスをやると汗だくになってしまってそれで帰りがけシャワーを浴びた。外はでも冬のにおいがしていて寒かったのでしっかりぬれた体をタオルで拭いて早々と下着をつけ暖房ようの上着を着て、テニスコートから去った。ずいぶん体がなまっていた、ずいぶんテニスをしてなかったので。ずっと裕子の件いらい沈みがちで外に出て人と会うことが少なくなっていた。これからは気持ちを切り替えてどんどん外にでかけようと思った。
マンションに帰ったが筋肉痛で足も手も痛かった、年かなあなんて考えていた。22歳といえば普通はまだ若いのだけどなんとなくそう思ったのであった。
最近真美の記憶が途切れがちになる、頭痛がたまにするときがあっていろいろなことを考えすぎている証拠かも知れない。考えすぎると脳の血管が詰まるって聞いたことがあった。周りでいろいろなことが一気に起こりすぎた結果なんだけど。
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